2020-01-01から1年間の記事一覧

泥だんご

マスクが季語にならない世界で愛の具象も汗まみれ 息を吹くと糸が解けるように待っていくたんぽぽの綿毛に、心踊らなくなってから何年が経ったろう。 僕は自粛期間中に、自分自身の様々な原体験を綴っていた。僕が虐められていた時のことや、無我夢中になっ…

ランドセルの金具の音で、僕は泣いてしまう

恋愛をすると女は綺麗になり、男はつまらなくなる。 ラッパーよろしくキャップを被り、色の薄いジーンズと白Tシャツに着替えた頃には、もう朝の11時になっていた。昨晩一糸纏わぬ姿で僕を抱きしめながら、「暑いね」と言った彼女もすっかりよそ行きの格好に…

つっかえない

渋谷駅にて。 膝下まである白い靴下を履いている女子高生を見た。その日は雨が降っていて、埼京線ホームにはねずみが這い出そうな鬱々とした湿っぽさがあった。生乾きの匂いを醸し出すワイシャツを着るサラリーマン、有象無象の一人である僕は、名前も知らな…

次回は処女性

眠るときによく見る光景がある。 僕は橋の手すりの上に立ってバランスをとっている。目線を下げると濁った水が勢い良く流れ出ている川と歩道がある。 もうすぐそこに風が吹くことを僕はわかっている。それが審判である。その審判に対し、僕は心の奥底で震え…

発症しました

僕は本当は何がしたいんだろう?という疑問が浮かんでしまって、もうそれが浮かんだ時にはすでに僕の一部を蝕んでいる。 これが今回のコロナウイルスの影響で出た、僕の内的病気の一つ目なのかもしれない。 緊急事態宣言が解除され、少しずつ外に出ることが…

うんめいくん、4さい。

運命論者の僕がせいぜい抗えるのは、コンビニに売っているスイーツくらいだ。 そんな僕にもいくつか踏み外した運命の糸みたいな(?)ものがある。 今になって思えば、運命論者気取りの僕から見れば、こんな僕みたいなちっぽけな人間がいるちっぽけな世界から…

伸縮自在な時の中

無い袖は触れないわけで、欲しいものがいっぱいあるのになかなか買うことができない。 僕は常々「自分は知的好奇心が旺盛な人間だな」と思い込みながら生きているけど、実のところめちゃくちゃ保守的だ。 やりたいことや知りたいことはたくさんあるけれど、…

語るに足らぬGW

どうも、「コロナ世代」の新社会人です。 今年のGWは何もしなかった。それまでは毎年アルバイトをしたり、サークルで遊んだりすることがあったような気がする。よく覚えていないけれど。 STAY HOMEを掲げている政府の思いと、コロナによって騒がしい報道のせ…

カレーのルーは左側

カレーは様々なシチュエーションで美味しく食べられるから大好き。どこで食べても美味しい。 雀荘で出前を取って食べるカレーは、ぐちゃぐちゃに混ぜて食べると美味しい。安っぽさの中に、ギャンブルしてる瞬間が見出せる。負けてたら、普段より多く荒くかき…

モノクロの顔

風に飛ばされそうな帽子を慌てて手で押さえた時に、自分が今どこにいるかがわかった気がする。マスクとサングラスを付けて歩いていても不審者に思われないご時世だけど、1人で歩いているとその通りではないらしい。世の中には思った以上に「家族」という単位…

ASCII ART

*** 全世界でコロナウイルスが大ブームだ。僕はほとんどニュースを見ない。サウナで垂れ流されている夕方の報道番組を見て、「クラスター」の意味をなんとなく知ったに過ぎない。 その分Twitterをよく見ている。しかし最近はSNSを見ることも減ってしまっ…

曇り空が広がるフードコート

たいていの田舎は、女子高生を縛りつける。遊びたい盛りの精神と、今か今かと弾けるのを待つやくのような身体を持ってしても、決して外の世界を純な目では見られない。そして小汚いゲームセンターのイカ臭いプリクラを撮り続けるのだ。可哀想に。 その日々か…

秋の日の女生徒の手から銀杏の香り

くしゃみを噛み殺す度に、雨粒を弾く屋根を思い出す。心地よくもこの流れがずっと続くのはよくないと心のどこかで思わされる。 花粉が飛び始めたと鼻や目が教えてくれた。春先の僕は醜いからあまり人に会いたくない。花粉が収まり、人々の気持ちがうわつき始…

最近の自分

最近、死んでいっている気がする。比喩じゃなく。如何にもこうにもやる気が起きない理由は分かってる。自分自身が世の中の流れについていけず、そうするためのモチベーションも失っているから。 インターネットの発達が凄まじい。それによってサービスの進化…

サイダーガール

あくまで記録用になんだけど、僕の心にまだこんな無垢な青色があったことに驚いて、どうしても書き留めておきたくなってしまった。 皆さんが思い思いの年越しを過ごされたと思います。本年もよろしくお願い致しますね。 僕の大晦日と言いますと、ガキ使を見…